期間についての概要

失業保険のことを真剣に調べようとすると、必ずといっていいほどなんとか期間という言葉の壁にぶつかります。

今回の記事はこれらの期間について触れていますが、少々難しい内容になっております。まずは特に重要な期間となる以下の3つの名称をおさえておきましょう。

重要な3つの期間

被保険者期間

退職日より前の期間を1カ月ごとに区切った期間

算定対象期間

失業保険を受給できるか判定する期間

算定基礎期間(雇用保険の加入期間)

失業保険の受給期間を決める期間

図で表すとこちら。

一般被保険者の場合におけるそれぞれの期間の関係

今回の記事ではこれらの内容を以下でご説明いたします。

被保険者期間、算定対象期間、算定基礎期間の違いを把握

上記であがった3つの期間の意味は以下のとおりです。

被保険者期間

  • 失業保険の受給資格(失業保険をもらえるかどうか)を決める期間です
  • 退職日から1カ月ごとに遡って区切り、賃金が支払われた日数が11日以上ある月被保険者期間が1カ月あるとカウントします。
  • 自己都合退職の場合、退職日から原則過去2年間において被保険者期間が12カ月分必要です。
  • この期間の賃金が低い場合は失業保険の1日あたりの金額が低くなります。
  • この期間の計算方法は被保険者の種類・区分(一般、短期雇用、高年齢等)によって異なります。

算定対象期間

  • 被保険者期間をカウントしてくれる期間です。(原則として離職日以前の2年間。場合により最大4年まで延長可能)
  • 自己都合退職の場合は、この期間の中に被保険者期間が12カ月分必要であり、被保険者期間が不足していると失業保険をもらえません
  • この算定対象期間は、被保険者の種類・区分(一般、短期雇用、高年齢等)によって異なります。

算定基礎期間(被保険者であった期間)

  • 失業保険の受給期間(所定給付日数)を決定するための期間。
  • 前職がある場合、離職日から1年以内に再び雇用保険の被保険者になっていた場合にはその期間も通算されます。
    (前職の離職から再就職までの間が1年を超えていたり失業保険を受給していた場合は、この期間は通算されません。)

やはり文字の羅列だけだと分かり辛いと思いますので、具体例をつかって表してみましょう。

一般被保険者の具体例で期間の関係を把握

具体的なイメージを持つために一般被保険者の例でご紹介します。

条件は以下のケースで考えてみました。

  • 登場人物:Aさん
  • 職業:フルタイムで働く会社の事務職(つまり一般被保険者
  • 新卒入社(学校卒業前に就職歴なし)
  • 20X3年4月1日就職
  • 20X6年3月末日退職(勤続年数は3年間)
  • 退職理由は自己都合退職
  • 離職前する間に怪我・病気や出産、会社の営業不振による休業等は無かった
  • 離職前の半年間は会社の休日以外休むことなくしっかり働いた

さて、この条件でAさんは失業保険をもらえるかどうか確認します。

法律で決められた数字

具体例の場合

被保険者であった期間(算定基礎期間)

就職から退職までの期間

それ以前に違う会社で雇用保険に入っていた場合は、離職日から1年以内の再就職であれば期間に算入

Aさんは新卒で就職歴がないので3年間

算定対象期間

途中で病気や出産などで休んでいなければ原則として離職日以前の2年間

20X4年4月1日から20X6年3月31日

被保険者期間

11日以上働いた月を1ヶ月と数える

20X6年4月1日以前の12ヶ月間
3月は31日中25日働いた⇒○
2月は28日中23日働いた⇒○
 ・・・(繰り返し計算)・・    
4月は30日中20日働いた⇒○

合計12ヶ月⇒○

このように比較していくと、条件を満たしているかどうかが分かります。

今回の条件ではAさんは全ての条件を満たしているので失業保険をもらえる事になります。

 

このケースにおいてAさんがハローワークに失業保険給付を申請に行った場合の受給内容は次の通りとなります。

Aさんの失業保険の受給内容

  • 所定給付日数・・・自己都合退職であり被保険者であった期間が3年間なので90日
  • 給付制限期間・・・自己都合退職なので3ヶ月間の給付制限期間あり
  • 基本手当の額・・・被保険者期間(直近の6ヶ月間)にもらった賃金総額を180で割って計算

少し話がそれましたので話をもとに戻しましょう。

3つの期間の関係図

本記事の最初の図と同じですが、3つの期間をまとめると下記の様になります。

一般被保険者の場合におけるそれぞれの期間の関係

ここで気を付けておきたいのは、

もしも算定対象期間の中に被保険者期間が12ヶ月分ない場合、Aさんは失業保険をもらえない

ということです。

これはものすごく大切なポイントですので十分に注意しておきましょう。