基本手当の減額支給とは

自己の労働による収入がある場合には、基本手当が減らされる

ということはご存知でしょうか。

軽いバイトをすると失業保険が減らされる場合があるのです。

働き方の目安はいちおう設定されており、次のような目安が設定されています。

1日につき4時間未満であり、就職とはいえない程度

日雇バイトで1日8時間程度働いたという場合であっても、単発バイトであればこの部類に入るということです。

 

この制度は短い労働、あまり収入がない労働程度しか想定していませんので、報酬が多すぎると失業保険が減ったり、もらえなくなってしまいます。

この影響によりもらえる失業保険は、働いて得た収入によって以下の3種類に分かれます。

全額支給
一部減額支給
不支給

失業保険の他に働いて収入を得ようと考えられている方は、これらがどういった基準になっているのかを知っておいた方がよいでしょう。

なお、この記事の中で登場する基本手当とは、失業中に労働しても支給される失業保険という意味ですが、今まで通り失業保険と読み替えた方が読みやすい方は、読み替えてお読み下さい。


自己の労働による収入がある場合の基本手当を計算

自己の労働による収入がある場合、基本手当はいくらもらえるの

基準の式はちょっと面倒ですが下記の通りとなります。

全額支給される場合

(収入の1日分−1,282円)+基本手当の日額 ≦ 賃金日額×80%

この場合、基本手当は全額支給されます。

一部が減額される場合

(収入の1日分−1,282円)+基本手当の日額 > 賃金日額×80%

この場合、基本手当の80%を超えた金額が基本手当から控除されます。

不支給の場合

(収入の1日分−1,282円) ≧ 賃金日額×80%

この場合、基本手当は支給されません

1,282円という控除額は毎年変動します

働きすぎると、就業(就労)になってしまう可能性があります。

これらの式が、失業保険(基本手当)が支給されるかどうかの基準の式になっています。

基本手当の減額支給の具体例

具体的な数字で考えてみましょう。

例1:Aさんの場合

  • 33歳
  • 離職前の賃金日額は20,000円
  • 基本手当の日額は7,000円
    基本手当の日額を具体的に計算したい方は関連記事失業保険の給付金を計算するで計算してみて下さい。
  • 単発バイト1日1万円のバイトで3日ほど働いた。

この場合、1日にもらったバイト代で計算をすると次の通りです。

収入10,000円 − 控除1,282円 + 基本手当7,000円 =15,718円

この数字は賃金日額の80%(20,000円×80%=16,000円)よりも下回っています

よって先ほどご紹介した計算式のうち全額支給に当てはまりますので、基本手当は満額の7,000円が支給されるという事になります。

 

それでは、次の場合を考えてみましょう。

例2:Bさんの場合

  • 28歳
  • 離職前の賃金日額12,000円
  • 基本手当の日額6,000円
  • 単発バイト1日1万円のバイトで3日ほど働いた。(Aさんと同じバイトで働いた)

この場合、1日分のバイト代で計算をすると次の通りです。

収入10,000円 − 控除1,282円 + 基本手当6,000円 =14,718円

この数字は賃金日額の80%(12,000円×80%=9,600円)よりも上回っています。

よって一部支給に当てはまりますので、基本手当が減額されることになります。

減額される額は、次の計算式で計算します。

減額される額 = 14,718円 − 9,600円 = 5,118円

以上のことから、Bさんが今回のバイトをした日に支給される基本手当の額は、以下の通りとなります。

支給される額 = 6,000円 − 5,118円 = 882円

なんと1,000円以下です。なんだか寂しい感じがしますね。

この減額された基本手当はバイトをした1日毎に対して支給されるものですので、今回は3日間働いた場合のバイト代と失業保険の合計額は次の通りです。

(10,000円+882円)×3日分=32,646円

Aさんの場合は、次の金額です。

(10,000円+7,075円)×3日分=52,225円

AさんとBさんを比べると、合計額で2万円近くも違ってくるのですが、大きな差ですね。

しかしBさんは働かなければ6000円×3日分=18,000円しかもらえませんので、『バイトしなきゃよかった・・・』とは一概には言えません。

今回の条件においてBさんが基本手当を満額もらうためには、収入を4,882円以下に抑えなければなりません。この金額を超えれば超えるほど基本手当が減ってしまいますので。

つまり、Bさんは一日のバイト代が4,882円以上になってしまうと、それを超えた分だけ虚しい感じを受けてしまうわけです。

基本手当の減額支給の特徴

この記事では自己の労働による収入がある場合に基本手当(失業保険)がいくら支給されるかをご紹介してきました。

最後に注意しておいて頂きたいのは、減額だろうが全額だろうが基本手当は支給されているので、以下のような取り扱いになります。

その日の失業保険(基本手当)は支給した

つまり、Aさんは全額支給されて、Bさんはたった1,000円弱しかもらえないのに、AさんもBさんも所定給付日数は同じ日数分ずつ減らされてしまうのです。

せっかく働いたのに、基本手当が減らされるんじゃ働いた甲斐がないなぁ

と思ってしまいますが、法律で決められている事ですので仕方がありません。

軽いバイトをしなければ生活費が足りないということもありますので、働く場合は減額されない程度の労働計画をしっかり建てておきましょう。

全額不支給の場合は所定給付日数は減らされませんのでご安心下さい。