職業訓練中の就職活動で失敗しない為に
職業訓練の受講期間中でも、就職活動が行えます。
就職活動の方法や時期を間違えると上手く就職できない場合があるので、適切に活動していくことが大切です。
この記事では、職業訓練を受けながら就職活動をする際のポイントや注意点を解説していきます。
この記事を書いた人
元職業訓練講師。訓練校の運営にも携わる。現在はキャリアコンサルタントとして活動中。
訓練校に通うと求職活動が免除になる
通常、失業保険を受給するには月に一度ハローワークに出向いて認定を受ける必要があります。
(「認定日」と呼びます)
認定を受けるには、認定日に”月に2回以上の求職活動実績があること”を提示しなければいけません。
求職活動実績とは、ハローワークで職業相談を受けたり、実際に企業の面接を受けるなどの具体的な行動。
ですが、職業訓練期間中は認定日がなく求職活動実績を示す必要もありません。
職業訓練中は就職活動日が設定されている
訓練校に通うと求職活動が免除になりますが、厳密には
「職業訓練のカリキュラム自体に求職活動が組み込まれている」
と捉えたほうがいいかもしれません。
職業訓練のカリキュラムには”就職活動日”というものが設定されています。
(月に一回程度)
就職活動日には授業は行われず、ハローワークに出向いて求人検索したり職業相談を受けたり、文字通り就職の為の活動を行うわけです。
(具体的な内容は訓練校からの指示があるはずです)
訓練を受けるにせよ受けないにせよ、就職活動が必要であることに変わりはありません。
職業訓練中に就職活動する際のポイント
職業訓練中に就職活動を行う際のポイントを紹介していきます。
情報収集は早めに始める
まずは、なるべく早い時期から情報収集を始めることが大切です。
就職したい職種の平均給与や雇用形態など。
また、どの会社がどのくらいの頻度で人材を募集しているかなど、求人情報をチェックしておくのも有効です。
早い時期から情報を集めておくことで、今後のゴール設定や就職した後のイメージが掴みやすくなります。
入校直後の面接・就職はおすすめしない
情報収集はなるべく早く始めるのがベストですが…
入校直後は実際に面接を受けたり就職するのは避けたほうがいいでしょう。
学べる場があるなら、しっかり学んだ方が就職に活かせます。
訓練校側としても、入校直後に辞められるのはあまり歓迎しないというのが本音です。
さらにいうと、入校直後に企業面接を受けても、面接官に
「就職したいの?訓練を受けたいの?どっち?」
と思われてしまう可能性があり、ハードルが上がってしまいます。
(行動に一貫性がないと捉えられる)
もちろん、どうしても就職したい会社があるならこの限りではありませんが、入校直後は訓練に集中することをおすすめします。
就職活動を始める時期
就職活動は、訓練修了後すぐに就職できるよう逆算して行うのがポイントです。
訓練修了から日が経つと、そのぶん収入が入るのも遅くなってしまうので。
訓練の難易度や求人の状況などにも左右されるので一概には言えないですが、おおむね訓練修了の1~2ヶ月前ぐらいには就職活動を始めておくのが無難です。
訓練修了の直前に就職が決まりそうな場合は
「スキルをしっかり習得したいので、訓練修了まで待ってほしい」
旨を企業側に打診するのもありです。
面接を受ける際は面接証明書も忘れずに
職業訓練の授業は基本的に平日の日中に行われるので、面接の時間と重なるケースがほとんどです。
授業を欠席して面接を受ける場合、訓練校側に欠席する旨を伝え、面接証明書をあらかじめ受け取っておきましょう。
職業訓練では面接など”やむを得ない理由”がないと欠席が認められない為、企業側に面接証明書を記入してもらう必要があります。
面接証明書の有無が給付金に関ってくることもある為、準備・提出は忘れずに。
大事な授業がある日に面接の予定を入れない
大事な授業がある日を避けて面接の予定を入れるのもポイントです。
特にありがちなのが、検定試験日やその直前の大詰めの授業の日に面接に行ってしまうパターンです。
せっかく訓練を頑張っていたのに、そのせいで検定に不合格になってしまうのはもったいないですよね。
しっかりスケジューリングして就職活動に臨みましょう。
就職支援の授業を積極的に活用する
職業訓練では、就職支援の授業があります。
- 求人情報検索
- 応募書類の書き方
- 面接対策・練習
- 業界の動向に関する話
などなど。
マンツーマンで就職相談を行う機会もあるので、積極的に活用しましょう。
受け身の姿勢だと、相談を受ける側も具体的なアドバイスを出しづらいので、なるべく主体的に・意志をもって相談を受けるのがコツです。
訓練の受講面接で「訓練中も就職活動しますか?」と聞かれたら
これから訓練を受けようと思っている方へ。
職業訓練の受講面接で
「訓練中も就職活動しますか?」
と聞かれることがあります。
その際の回答例は下記のとおりです。
「訓練修了後すぐに就職できるように、訓練中から就職活動を始めたいです。企業側には訓練修了まで就職を待ってもらえるように希望を伝えますが、折り合いが付かない場合は訓練中でも就職したいと思っています。」
訓練校の本音としては
- 最優先は就職してもらうこと
→就職率(訓練校の評価・報奨金)に影響する - だけど入校してすぐに就職されるのは困る
→訓練校側がもらえる手当てに影響する
といった感じです。
訓練の受講面接では、これらの意図を汲んで受け答えができると好印象に繋がります。
職業訓練中の就職活動は「能動的に・主体的に」
職業訓練中の就職活動のポイントをまとめると、下記のとおりです。
- 早い段階で情報収集を始める
- しっかり計画を立てて動く
- 能動的に・主体的に動く
訓練も大事。
就職活動も大事。 後悔のないように立ち回りたいですね。
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