職業訓練を受けて転職・再就職を成功させるには【訓練の種類やメリット・デメリットを紹介】

職業訓練を受けて転職・再就職を成功させるには【訓練の種類やメリット・デメリットを紹介】 職業訓練

職業訓練を受けて転職・再就職を成功させるには【訓練の種類やメリット・デメリットを紹介】

「転職したいけど、スキルや資格がない」

そんな時に役立つのが職業訓練制度です。

 

就職するために必要なスキルを無料で習得でき、条件を満たせばお金をもらいながら通うことができます。

 

転職・再就職に役立つ制度ですが、深く考えずに訓練を受けると失敗してしまうことも。

この記事では職業訓練の種類やメリット・デメリット、訓練を受けて転職・再就職するためのポイントを解説します。

 

職業訓練は主に2種類ある

職業訓練には主に公共職業訓練と求職者支援訓練の2種類あります。

  • 公共職業訓練:失業保険の受給資格がある方が対象
  • 求職者支援訓練:失業保険の受給資格がない方が対象

 

公共職業訓練(離職者訓練)

一般的に「会社を辞めて職業訓練に通う」場合は、公共職業訓練のうち離職者訓練に通います。

 

公共職業訓練(離職者訓練)の受講要件

  • ハローワークに求職の申し込み(求職者登録)をしている
  • ハローワーク所長の受講推薦または受講指示が受けられる
  • 受講開始日から過去1年以内に公共職業訓練を受講していない

 

失業保険を受給しながら通える他、受講するタイミングによっては給付を前倒しで受けたり延長して受けられることがあります。

 

求職者支援訓練

主婦の方やパート・フリーター等で雇用保険に加入していなかった方や、失業保険の受給期間が終了した求職中の方が受けられるのが求職者支援訓練です。

 

求職者支援訓練の受講要件

  • ハローワークに求職の申込みをしていること
  • 雇用保険被保険者や雇用保険受給資格者でないこと
  • 労働の意思と能力があること
  • 職業訓練などの支援を行う必要があるとハローワークが認めたこと

 

求職者支援訓練では、一定の条件を満たすことで「職業訓練受講給付金」の給付を受けながら訓練に通うことができます。

職業訓練受講給付金の支給要件

  1. 本人の収入が月8万円以下
    ※特例措置により令和5年3月末までは月12万円以下
  2. 世帯全体の収入が月25万円以下
    ※特例措置により令和5年3月末までは月40万円以下
  3. 世帯全体の金融資産が300万円以下
  4. 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
  5. 全ての訓練実施日に出席している
    ※特例措置により令和5年3月末までは「訓練の8割以上」
    (病気や仕事など以外の理由で訓練を欠席した場合、給付金は日割りで支給)
  6. 世帯の中に給付金を受給して訓練を受けている人がいない
  7. 過去3年以内に、不正行為により、特定の給付金の支給を受けたことがない

出典:厚生労働省HP(詳細はこちらから確認できます)

 

職業訓練のメリット1:受講料が無料

職業訓練の大きなメリットは、受講料無料で学べる点です。

※テキスト代・検定料は自己負担

 

民間の有料スクールとは違い、基本的に無料でスキル習得を図れます。

 

職業訓練のメリット2:お金をもらいながら学べる

もう一つのメリットは、お金をもらいながら学べること。

 

失業保険の受給資格者であれば、失業給付を受けながら。

受給資格のない方であれば、職業訓練受講給付金の給付を受けながら。

 

失業中であっても生活費を気にせず、学習に打ち込めるような制度になっています。

職業訓練中にもらえるお金はいくら?手当・支給金額や受給する為の条件を解説

 

職業訓練のメリット3:キャリアプランをじっくり立てられる

キャリアプランをじっくり立てられるのも、メリットの一つです。

職業訓練では「就職支援」の授業があり、まずは自分に合ったキャリアプランを立てるところから始まります。

 

訓練校にはキャリアコンサルタントが在籍していて、就職相談も随時可能。

 

また、訓練時間は1日に6時間前後なので、在職時の勤務時間より比較的短いです。

そのぶん将来について考える時間も確保しやすいですね。

 

職業訓練のデメリット:個人に最適化された授業ではない

職業訓練のデメリットは、個人に最適化された授業ではないという点。

訓練を受講する人は老若男女、予備知識や学習できる時間までも人それぞれです。

 

小学校で例えるなら、1年生から6年生までを同じクラスにして、同じ教室で全く同じ授業を進めているようなイメージ。

同じ授業でも「授業のペースが速い」と感じる人と「遅い」と感じる人がどうしても出てきてしまいます。

 

「職業訓練か就職か」で迷ったら

職業訓練を受けた方がいいのか、訓練を受けずにそのまま就職したほうがいいのか迷ったら、下記のことをチェックしてみてください。

  • 目的がはっきりしているか
  • 目的と合致する訓練があるか
  • 訓練を受けないと転職が難しい業界か

これらに当てはまるのであれば、職業訓練を受けることをおすすめします。

逆にこれらに当てはまらない場合、職業訓練を受けてもあまり意味がありません。

 

目的がはっきりしているか

「どんな仕事に就きたいのか」

「どんなスキルを身につけたいのか」

 

など、訓練を受ける目的がはっきりしていないと就職に繋がりにくいです。

また、目的がはっきりしていない場合、訓練自体受けさせてもらえない可能性が高いです。

 

詳細は下記の記事にて解説していますが、職業訓練を受けるにはまず目的をはっきりさせる必要があります。

職業訓練の選考試験に合格するには【面接のコツなど訓練校側の視点で解説】

 

目的と合致する訓練があるか

目的と合致する訓練が、タイミングよく実施されるとは限りません。

かといって目的に沿わない訓練を無理に受けても、逆に就職に不利にはたらいてしまうことがあります。

 

例えば、ITエンジニアになりたいのに介護コースを受講しても「一貫性がない」と判断されてしまいますよね。

これは就職面接の際に大きなマイナスポイントになってしまいます。

 

自分が受けたい訓練があるか事前に調べ、ない場合は「職業訓練を受けない」という選択肢を残しておくことも大事です。

 

訓練を受けないと転職が難しい業界か

「訓練を受けないと転職が難しい業界なのか」というのもポイント。

知識ゼロ・未経験でも就職できるような仕事なら、職業訓練を受けずにそのまま転職した方が早い場合もあります。

 

一方、資格が必要な仕事や予備知識がないと就職が難しい仕事なら、職業訓練が大いに役立ちます。

 

職業訓練を転職・再就職に活かすために

実は、職業訓練を受けて転職・再就職を成功させる人には”ある特徴”があります。

それは、勉強から就職活動まで主体性をもって行動している点です。

 

積極的に自主学習をしたり、就職のための行動(情報収集・求人応募など)をしている人はやはり結果に繋がりやすいです。

逆に、勉強も就職活動も受け身な人は結果が出にくい傾向にあります。

 

職業訓練を転職・再就職に活かすためには、主体性をもってしっかり行動していくことが大事です。

 

職業訓練を受講した方の声

 

 

職業訓練の受講手続きはハローワークで

職業訓練の窓口はハローワークです。

受講したい方は、お近くのハローワークで手続きを行いましょう。

 

職業訓練の申込方法と入校までの手順・手続きについて解説

 

職業訓練を活用しよう

最後にこの記事のポイントをまとめます。

  • 職業訓練は就職に役立つスキルが無料で習得できる公的な制度。
  • 失業保険の受給資格がある方は公共職業訓練、ない方は求職者支援訓練が受講できる。
  • 無料かつお金をもらいながら通える一方、個別授業ではないというデメリットもある。
  • 目的がはっきりしていて合致した訓練がある・予備知識が必要な業界に転職したいなら職業訓練がおすすめ。
  • 職業訓練を受けて転職を成功させるには、主体的に学び、行動することが大事。
  • 職業訓練の各種手続きはハローワークで。

 

転職・再就職を考えている方は、ぜひ職業訓練を活用してみてください。

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