失業保険の受給期間中は多くのケースで国民健康保険

国民健康保険へ入るタイミング

退職後に国民健康保険へ入るタイミングを考えた場合、以下のどちらかで国民健康保険へ入る場合があります。

退職したらすぐに国民健康保険へ入る
失業保険の給付が始まったので国民健康保険へ切り替える

この2パターンについてご説明します。

退職後に国民健康保険へ入る

退職後に国民健康保険へ切り替えるためには、お住いの市区町村の役所へ行って切り替え手続きをします。

しかし、退職後に手ぶらで役所にいっても手続きをしてくれません。

なぜなら、

国民健康保険へ切り替えてよい日が役所側では確認できない

からです。

健康保険を管理している役所(年金事務所)と、国民健康保険を管理している役所(市区町村の役所)の間では情報が共有されていないため、健康保険を抜けた日が分からないのです。

よって、本人の申告だけでは健康保険を抜けた日が正しいかどうか判断できませんので、何らかの書類を求められます。

例えば以下の書類です。

  • 健康保険の資格喪失証明書

    けんぽ協会などへ提出して発行してもらう書類です。実務上ではこの書類の手配には手間と時間がかかる(郵送手続きなど)ので、この書類は発行しないケースがあります。

  • 健康保険の資格喪失連絡票
  • 会社が作成して発行する書類です。役所側としては健康保険を抜けた日さえ分かればよいので、実務上はこの書類で切り替え手続きを行ってもらっています。

  • 離職票
  • 離職票には退職日が記載されていますので、上記の書類が入手できない場合は離職票で代用される場合もあします。ちなみに、退職した理由によっては、国民健康保険料の負担が軽くなるケースがあります。

    しかし離職票の発行には時間がかかる場合があるため、切り替えを急ぎたいときには待っていられません。

    国民健康保険に切り替える前にすでにハローワークに提出しちゃって、離職票がもう手元に残っていないとかいうケースもあったりします。

会社を円満退職した方であればこれらの書類はすんなりと入手できると思いますが、トラブルなどで退職した場合には会社側が感情的になってこれらの書類をくれないなんていうケースがあります。

離職票は法律上では退職後10日以内に発行しなければならないものですが、それでもどうしても遅くなるケースがあります。

そんなときは、退職日について会社ともめているものが確認できるもの(例:LINEの送受信の履歴)や、退職願の写しなどを役所に持って行って相談しましょう。

失業保険の開始後に国民健康保険へ切り替える

失業保険の受給が始まった場合、国民健康保険へ切り替えるケースがほとんどです。(切り替えなくてもよいケースは後述します)

切り替えの手続きについては、失業保険の手続きをするときに発行される雇用保険受給資格者証を役所に持っていくことになります。

この受給資格者証には、退職日や失業保険の支給開始日、失業保険の受給額がわかるものが記載されていますので、この内容で国民健康保険へ切り替える日がわかるのです。

国民健康保険へ切り替えなくてもよいケース

失業保険をもらっていても国民健康保険へ切り替えなくてもよいケースがあります。

結論を先にいうと

失業保険の日額(基本手当の日額)が3,611円以下の場合
です。

この理由については理屈っぽい話になるのですが、なぜ国民健康保険へ切り替えなければいけないのかということから考える必要があります。

失業保険の支給が始まると、どうして国民健康保険へ切り替えなければいけないのでしょうか?
失業保険の支給額によっては健康保険の扶養には入れないからです。

健康保険の扶養に入るための条件の一つに「収入に関する要件」というものがありまして、以下のように決まっています。

年間収入130万円未満であること

これは年収ですので、12カ月で割ると月額108,333円、これを30日で割ると日額3,611円

よって、

基本手当の日額が3,612円以上になると年間の収入見込みが130万円を超えると判断され、扶養から外れなければならない
ということになるのです。

 

ここで疑問として出てくるのは、

失業保険の受給総額が130万円未満であれば、失業保険の日額は3,612円以上であっても「年収130万円未満」として扱ってくれないの?
ということでしょうか。

しかし、やっぱり無理です。

なぜなら、失業保険という制度は「現在は失業中であり仕事を探している」という前提条件がありますので、

失業保険を受け終わった先には、就職して収入が発生するはず
という暗黙のルールがあるからです。

「再就職するつもりはない。だから130万円未満」という理由は、失業保険をもらうための前提条件から外れているからですね。

 

以上の理由から、基本手当の日額が3,611円以下であれば扶養を継続できるため、国民健康保険へ切り替えなくてもよいということになるのです。

切り替え手続のために持参するもの

最後に、国民健康保険へ切り替え手続きをするための持参するものを整理しておきましょう。

  • 健康保険から抜けた日がわかるもの(喪失連絡票、雇用保険受給資格者証など)
  • 本人確認ができるもの
    運転免許証やパスポートなど顔写真つきのもの。
    これらがない場合は、直接役所に問い合わせをして聞きましょう。
  • 印鑑(受肉をつかうもの。スタンプ式の印鑑は不可)
  • マイナンバー(個人番号)がわかるもの

ちなみに、マイナンバーは国民健康保険へ切り替える全員分が必要です。

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