退職前・離職前に職業訓練校に申込みはできる?
というご質問を頂きましたので、その回答です。
退職前に職業訓練校に申し込む事は可能?
退職(離職)前に職業訓練校に申し込む事は可能です。
法律では、職業訓練の開始日において失業保険の受給資格を要求しており、申込み日に受給資格が必要であると要求しているわけではないからです。
根拠になる法律は次の通り。
- 雇用保険法24条(ものすごい要約)
- 受給資格者が公共職業訓練を受ける場合には、所定給付日数を超えてその者に基本手当を支給する事ができる。
条文の中にある『受給資格者』というのは『失業保険の受給資格を持っている人』という意味で、簡単にいってしまえば、
離職票などを持ってハローワークへ求職の申込みをしに来た人
のことです。
求職の申込みの手続き方法については『失業保険の申込手続きをする。』をご一読下さい。
求職の申込みの手続きをすると被保険者期間などのチェックを受け、
『この人は受給資格を持っています』と確認されると、申込みをした日が受給資格者になった日になります。
法律には、
『受給資格者であれば職業訓練校に通いながら基本手当をもらえるよ』
と書かれていますので、離職前に職業訓練校を申し込んでいても失業保険はもらえるという事に対してはどこにも矛盾が無いとお分かりいただけたかと思います。
会社を辞める前に職業訓練校に申し込む方法
それでは実際に会社を辞める前に職業訓練校にどうやって申し込むかの方法をご紹介します。
まず、いつから職業訓練校に入りたいかを決めましょう。(退職日の決定)
もしくは自分が通いたいと思った職業訓練校の開始日に標準を定めましょう。
どの訓練校に通いたいかが定まらず、辞める予定の月しか分からない場合は、辞める月の1ヶ月半〜2ヶ月前にはハローワークに行って事前調査を行っておきましょう。
職業訓練校の探し方は、『職業訓練校の選び方』をご一読下さい。
なぜなら職業訓練校は、開始日の1ヶ月〜1ヵ月半前に申込みの締切日を設けていますので、それを見込んで動いておく必要があるからです。
さて、今回の目標は『会社に在籍中のまま職業訓練校に申し込む』ですので、『受給資格を得てから職業訓練校に申し込む手順』と少し勝手が違います。
注意点は後でご紹介することとして、まずは手続き方法を確認します。
と、いっても手続き自体は単純で、以下の手順で申し込む事になります。
- 申込みの手順
- 事前調査・パンフレット入手
- 必要書類準備
- 申込書
- 顔写真(縦3cm×横2.5cm)
- ハローワークに行って『求職の申込み』を行う。
- 窓口職員に必要書類を提出
これだけです。簡単ですね。
しかしながら、これらの手続きは会社に通いながら行わなければなりませんので、有給休暇を使う必要がありそうですね。
求職の申込み方法については、『求職申込書とは?』をご一読下さい。
職業訓練校に申し込む書類については『職業訓練校の申込方法と入校までの手順』をご一読下さい。
ところで、
退職する前に『求職の申込み』なんてなんだか変な感じだ・・・
と思ってしまうかもしれませんが、求職の申込みを行うと、ハローワークカードというものがもらえ、そのカードを使ってハローワーク側で『誰が・いつ・何の訓練校に申し込んだか』をデータとして管理できるようになるものなので、この手続きは必要になるものなのです。(いわゆるアカウント作成?)
注意しておかなければならない事
以上の内容を実践すると、退職前に職業訓練校の申込みを行う事が可能になります。
上手くいけば、退職してすぐに職業訓練校に通い始める事が可能でしょう。
しかし、この場合、注意しておかなければならない事があります。
それは、
訓練の開始日までに受給資格を得ている事
です。
運良く合格していても、訓練開始日に受給資格を得ていなければ合格は取り消されて、それまでの苦労が全く無意味になってしまいますのでご注意下さい。
そんなミスってありえるの?
退職する時期と訓練の開始日が近くなればなるほど、かなりの確率で起こります。
その理由は、
退職してすぐに失業保険の資格を得る事は困難だから
です。
なぜなら、失業保険の資格を得るためには『離職票1と2』が必要なのですが、この書類は退職してもすぐに手に入らないからです。
離職票は労働者が会社を辞めた後10日程度で入手できるものだと考えておく必要があります。
- 雇用保険施行規則第7条(ものすごい要約)
- 事業主は、労働者が退職した日の翌日から10日以内に雇用保険被保険者資格喪失届と雇用保険被保険者離職証明書(これが離職票)を職安に提出しなければならない。
このように定められています。
離職票には、離職直前の給料の金額を計算して記載しなければならないので、面倒くさがりな人事の方だと本当にギリギリにならないと手続きをしてくれないなんていう場合もあります。
さらにそこから郵送されますので、追加で1日2日程度かかってしまいます。
つまり、3月末日で退職しても、4月頭に開始される職業訓練校には通えないものであると考えておく必要がありそうです。(離職票が手に入らず失業保険の申込みができないからです。)
なんとか離職票の発行を急いでもらって入手できたとしても、ちょっと困る問題も発生します。
それを以下で確認してみましょう。
訓練期間が待機期間と重なると手当が支給されない
少し極端な話ですが、以下の場合を考えてみましょう。
- 具体例
- 2006年3月31日退職
- 2006年4月4日に離職票入手。
- 離職票が手に入ったらすぐに失業保険の申込み(つまり受給資格を得る)
- 2006年4月6日から職業訓練校開始
初めて失業保険の申込みをすると必ず待機期間(求職の申込みから7日間)が発生しますので、その待機期間に注意して下の図を確認してみてください。

- 図の解説
- 4月4日に求職の申込みをしているので、その日から7日間の待機期間が発生します。
- まだ待機期間中である4月6日に職業訓練校が始まりました。
- 待機期間中には、何があっても失業保険等の支給はありませんので4月6日から4月10日までの計5日分の失業保険と受講手当、通所手当は支給されません。(もちろん訓練校に通うための交通費は自腹です)
- 4月10日に待機期間を満了すると、通常の失業保険であれば4月11日から『給付制限期間』が始まるのですが、職業訓練校に通いますので給付制限期間は解除されます。つまり失業保険の給付が始まります。
この様に、待機期間の最中に職業訓練校が始まってしまうと自腹で職業訓練校に通わないといけませんし、基本手当も出ませんので少し損をしてしまうかもしれませんね。
今回の具体例のようにたった数日で離職票が手に入るなんていう事はあまりないかもしれませんが、離職票の入手時期次第でこんな状況になってしまうということはご注意下さい。
今回頂いた質問は
『会社を辞める前でも職業訓練校の申込みが可能か?』
でありましたが、回答は
『申込みは可能。ただし、離職票の入手時期には気をつけて』
となります。
何かご不明点がございましたらコメントにてご質問下さい。
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